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小林よしのり
2016.5.25 11:29日々の出来事

珍しいチーフ広井のお手柄


チーフ広井が前々から「先生は今でも『おぼっちゃまくん』が

描ける」と言い続けてきた。

わしはそのたび、「ウザい奴だなぁ、無理に決まってるだろ」

と思ってきた。

 

いくら何でも30代で地獄の思いで描いていたギャグ漫画が

50代・60代で描けるはずがないと思い込んでいた。

わしを殺す気かと思っていた。

 

広井はギャグ漫画の方が絵を描くのが楽だから言ってるん

だろうと、邪推していた。

 

今さら過去のヒット作をパワーダウンして蘇らせて、自分の

衰えを人に見られ、恥をかくのは嫌だと思っていた。

 

だが今回、『おぼっちゃまくん』を復活させようと思ったのには、

いくつか動機がある。

一つにはソフトバンクのCMに使われたことであり、

 

もう一つは映画『マッドマックス 怒りのデスロード』を見た

ことである。

ジョージ・ミラーが70歳にもなって「マッドマックス」を復活

させ、それが前作以上の密度と狂いっぷりになっていたことに

衝撃を受けたのだ。

年齢は関係ないかも・・と思い出した。

 

さらに「コロコロアニキ」での復活がネットで話題になったのも

大きい。

 

だが、わしがいくら無視しても、ずっとチーフ広井が馬鹿みたいに

『おぼっちゃまくん』をもう一度と言い続けてきたことが、

そもそも大きいだろう。

そのチーフ広井が、今日、コンテを見て、メールで絶賛してきた。

確かにわしが間違っていた。

描けないと思い込んでいたが、描けますね。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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